2025.11.07

「電解コンのフローはんだ付け時のブローホール」について
今回は、一般部品である電解コンデンサーをフローはんだ付けする場合のブローホールやピンホール現象問題を過去の事例を踏まえて説明します。
1980年代後半に小型電解コンデンサー(2.5mm-Pitch、4~5φ)を自動挿入してフローはんだ付けする際に、TH部からはんだが吹き上がり、部品面のリード間でのショート及びDip側フィレットのブローホールが発生しました。
要因は、FR-4両面基板、t=0.5と薄いこと、ボトム挿入による電解コン外装のPVCスリーブと基板が接触してフラックス(当時は発泡方式塗布)がTHを介して吸いあがり密閉状態となること、密閉したガスが逃げずにDip側へ吹き出すことから、はんだ噴流圧と相まってはんだが吸いあがる、又はブローホールとなったものと当時は推測したものです。
対策として、電解コンと基板間に閉じ込められるガスを逃がすことに主眼を置き、部品メーカーと協議しながら以下の内容を段階的に実施しました。
①基板のリード間にガス抜き孔を設ける
②電解コン封口部の底部に突起を設ける
③ボトム挿入にならないようにリードピッチを拡大する(5⇒5.0mm)
これらの内容は、現在でもDip時のブローホール対策として各社で実施されています。
①リード間にガス抜き孔を設ける
自立型大型電解コンでは基板へボトム挿入となり、重量があるのでPVCスリープと基板が密着してガス
が逃げにくく、はんだDip直後のはんだ凝固前にはんだフィレット側へ逃げるためフィレットにブロー
ホールやピンホールが発生しやすくなります。この対策として、電解コンのリード間に基板にガス抜き
孔を設置します。大型電解コンを実装する制御基板では、各社とも殆どがこのガス抜き対策しているよ
うです。
②電解コン封口部の底部に突起を設ける
これは、部品メーカーのガス抜き対策として、「ガス抜き対応電解コンデンサー」として現在でも小型電
解コンの自動挿入、手挿入部品において製品化されています。
③リードピッチの拡大(5mm⇒5.0mm)
小型電解コンのリードピッチを広げる方法もボトム挿入を回避するラジアルタイプ電解コンとして各社
より製品展開されております。
※リード挿入部品のフィレットに発生するピンホールやブローホールはガス抜き孔などの対策をすればかなり減少はしますが、コラム記事「㉗プリント基板吸湿による諸現象」で説明したようにリフロー後の実装基板保管時に吸湿した場合には電解コン以外の部品でもブローホール&ピンホールが発生しやすくなります。
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